劇団員のコラムや公演のこぼれ話、さらにはドーデもいい話題を熱く語った話を掲載します


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11/11 キアヌ・リーブスが…
11/11 高橋尚子の水
10/20 ツーリング2000秋 in 徳山村
09/15 サッカー中田と血さだきち
09/12 東海豪雨
07/21 男!!ムツゴロウ
06/30 夏の思い出、アイスコーヒー
05/24 謎の藤橋城完全版(前・後編と番外編)
05/22 寝ボケ話
05/22 カブトムシ
05/21 サラダ的スターボーリング
05/12 ジャンボ・鶴田
04/21 ゾンビが出てきてコンニチハ。
03/15 ドラえもん電報


11/11 キアヌ・リーブスが…
昨日の夜、何気なくTVをつけていたら、
キアヌ・リーブスが、「マトリックス」以来、1年ぶりに主演する映画、
「リプレイスメント」を言う映画のCMをやっていた。
一体どういう映画か?と言えば、アメリカのプロフットボールの世界の話で、
主力の選手達がストライキに入ってしまった為に、
代理で集められた選手(リプレイスメント)の事を描く映画らしい。
で、キアヌ・リーブスの役どころは、もちろんこの代理選手の中でも、
もっとも重要なポジションである、クォーターバックをつとめる事になるのだが、
アメフト知らない人は、クォーターバックって何?と思うだろうなぁ・・・。
早い話サッカーに例えると、日本代表中田のかわりに俺が出るみたいなもんである。

・・・話が脱線したけど、問題はここから。
そのままCMを見ていると、映画のCMではよくあるのだが、ダイジェスト版みたいに、短く映画の映像が流れるのだが、キアヌ・リーブスが他の選手に、
「どうせ、代理選手のくせに!!(字幕です)」と罵られる場面になる。
するとキアヌ・リーブスは、「それがどうした(もちろん字幕です)」
と答えるのだが、これがどう聞いても、

「やるだけ、無駄」

と、日本語を喋っているのです!!マジで!!
いや、もちろんキアヌ・リーブスは英語を喋っているのだろうけど、
「やるだけ、無駄」にしか聞こえない。「代理選手のくせに」と言われて、
「それがどうした」と、言い返して、自分達の力を見せなければならない所なのに、
「やるだけ、無駄」・・・ってオイっ!!って感じだ。
いやそんな事より、俺の英語力の無さに、オイって感じだ。


11/11 高橋尚子の水
「シドニーオリンピック女子マラソン金メダルの高橋尚子が、
競技中の給水ポイントで、出身地岐阜の水を飲んでいた。」
・・・と言う話知ってます?
これは本当の話で、岐阜県洞戸村の高賀と言う所に湧き出ている、
通称「高賀の森水」って言うのを飲んで、金メダルをとったのだ!!

実は今日飲みに行って来たんです。
・・・って言うか、ひょっこりたどり着いちゃったんです!!
今日の本来の目的は、紅葉と林道ツーリングと言う事で、
岐阜県美濃市の中美濃林道で片知渓谷を通り、洞戸村に行ったのですが・・・
途中までは紅葉もきれいで道も舗装されていたんだけど、
峠から西側の奥板山真寄勢林道って言うのが、そりゃもう酷い道で、
ワダチに落石、いつ崩落するかわからない岩肌、延々と続くガレガレで崩れてる道に、
前日の雨の影響で、各所に小川が出来ていて、走り難いのなんの。
まあ、通行止めの看板を無視して走っているだけに、文句は言えんか!?

そして何とか山を下り、再び舗装路にもどり、しばらく走ると、
突然大きな鳥居が見えて来ました。高賀神社って書いてあったかな?
さらに約1kmほど走ると、こんな山の中とは思えないほどの、
大量の車が駐車しているのにでくわしました。
一体なんだ?と思い、バイクを止めて、車の人たちが集まっている方へ行ってみると、
なんとその中心に「高橋尚子」がいるではありませんかっ!!
私は、夢を見ているのか?幻を見ているのか?
・・・ポスターでした(弱いオチ)。
さらに近づいていくと、みんな競うように、水をくんでいる様子。
一体何故にこんなに人々が水をくんでいるのか?その訳はすぐにわかりました。

この水こそ高橋が金メダルをとった原動力となった「高賀の森水」だったのです!!

しかも、現在はこの水をペットボトルにつめて、
松坂屋の地下売り場で350ml入り120円で販売しているらしいのだ。
もう、おばちゃん達はポリタンクからバケツから、果ては、
さっきまで飲んでいたジュースのペットボトルにも水を入れる入れる。
そして、おばちゃん同士の会話が聞こえてきた。

おばちゃん1「この水飲んだで、高橋尚子は金メダル取れたんだわ。」
おばちゃん2「私は高橋が飲む前から飲んどるでねぇ(ものすごく自慢気)。」
おばちゃん3「ここの水飲むと、アトピーが治ってまうらしいよ。」
おばちゃん4「何言っとるの、この水飲めば、ガンも治るらしいよ。」

・・・治るかいっ!!と、ツッコミを入れたかったが、
おばちゃんの夢は壊さないように、家路についたのであった。

注意!!車の人は洞戸村の国道256から行かないと、酷い目にあいます。


10/20 ツーリング2000秋 in 徳山村
秋ねぇ。いやいや、昨日なんか秋を通り越してもう冬って感じだったな。
昨日うかつにも、Tシャツに半袖のシャツで出歩いていた俺は、
街行く人に、「何あの人?」みたいな目で見られてしまった。
がしかし、「やっと暑くなく涼しい日々がやってきたぜ」
と、なんとか自分を誤魔化して、夜までそのまま過ごしたのである。

と言う事で、今日は久々のツーリング。もう昨日の二の舞にはならないぜと、
長袖Tシャツに長袖のシャツ、トレーナーにMA-1と言う、
昨日の俺は何だったんだ!!と言う格好で出陣。
しかも、予報では昨日より暖かく23℃なると言っているのにである。
がしかし不思議な物で、冬の格好をすると何となく寒く感じるもので、
1度も服を脱ぐ事はなかった。人間気の持ちようでこうも変るものか?
まあいいか、そんな事はどうでも。

で、今日はどこに行ってきたかと言えば、
岐阜県藤橋村にある、ダムに沈む徳山村を見に行ってきたのである。
以前3月に藤橋村に行った時は、雪で通行止めだったのだが、
途中道路工事は何個所かあったのですが、
比較的スムーズに徳山ダム建設地まで行けました。
徳山村は、廃村になってしまって、もっと寂れているかと思いきや、
ダム建設の人たちや、多くのダンプが行き交い、
それまでの行程のほうが人がいなかったような・・・って感じでした。
それでも、ここがダムの底になってしまうのかと思うと、
何となく不思議な感じでした。あの建設機器はちゃんと持って帰るんだろうか?
あの簡易トイレもちゃんと処理して持って帰るんだろうなぁ。
ここに溜まった水を、みんな飲むんだよなぁ・・・と、
相変わらず馬鹿な事を考えながら、もっともっと奥の方へ進路を向けました。
国道417号線をひたすら福井県方面へと走る。
揖斐川の源流に沿ったこの道は、本当に日本の古里って感じで、
紅葉にはまだ早かったですが、延々と続くすすきの河原が感動的でした。
何が感動的かと言えば、川沿いを延々と走り続けているのに、

「1本もセイタカアワダチソウが生えていない」

と言う事。これはすごい。
このあたりはまだ、セイタカアワダチソウがまだ進入していないのだ。
まさに、日本の秋って感じでした。ここまでは普通の車でもOKですので、
ドライブがてらに皆さんもどうぞ。・・・でこの道は高倉峠と言う事を越えて、
国道365号の福井県今庄町へ続いているんですが、
所々未舗装の塚林道を通りますので、オフ車及び四駆の方はぜひどうぞ!!


9/15 サッカー中田と血さだきち
いよいよ始まりますな、シドニーオリンピック。
開会式より一足お先に、サッカーの予選が始まったけど、
見事に日本は、高原の2ゴールで南アフリカに逆転勝!!
勝利の瞬間、TVの前で思わず「やったぁ~~!!」と叫んでしまった。
叫ぶと言えば、この試合の実況のアナウンサーも凄かったな。

「ゴ~ルゴ~ルゴ~ルゴ~ルゴ~ルゴ~ルゴ~ルゴ~ルゴォォォ~~~~ル!!」
「お前は、ブラジルのサッカー放送か!!」

って思わずツッコミ入れたもん。
しかも、リプレイよく見たら、ボールがゴールに入る前から大絶叫。
あれでオフサイドだったりしてたら、恥ずかしかったんだろうなぁ・・・。

あっそうそう、サッカーと言えば、
劇団サラダの「血 さだきち」君は、サッカー日本代表の中田に、
かなり・・・いや、だいぶ・・・いやいや、すこし、・・・微妙に似ています。
サラダのアンケートにも、芝居内容とは全く関係ないけど、
「血さんがサッカーの中田に似てました」って書いてあるくらいだから、
「なかなか」似ているだろうなぁ(座布団-1枚)。
似てるかどうか、10月の公演を観に来て確かめてね。


9/12 東海豪雨
雨・雨・大雨だぁ~~~~!!
午後からのバイト中、今日はよく降るなぁ・・・と思っていたら、
午後5時頃、なんとバイト先のバイク屋の作業場が浸水し始めて、
ビニール袋に土を詰めて、簡易土嚢を作って対処。
その間にも、外の道はみるみる溢れて、どこが道?どこが田んぼ?
大治町に長年住んでいる社長さんも、「こんなの初めてだ!!」と驚きの表情。
本当に帰れるのだろうか?と思いながら、車で帰宅し始めたが、
そこは、TVでしか見た事のない、大洪水の世界。

走り出してすぐに、何台かの車が動かなくなって、ハザードを出して停まっていた。
がしかし、すぐに俺の車も動かなくなった。
別に壊れた訳ではない。浸水している道を避けて、
大きな道を選んで走る車の、大渋滞である。
これが本当にうんともすんとも言わない。こんな大渋滞にはまったのは始めてだ。
かといって、裏道に入ろうものなら、間違いなく冠水していて、水没は免れない。
庄内川の堤防と橋がクロスする所だったのだが、4時間で200mしか進まない。
その4時間の間、バッテリー上りやガス欠で、動かなくなる車が続出。
俺3回車から降りて、人の車押したもん。俺っていい人ねぇ・・・っていうか、
目の前の車が動かなくなったら、押さなきゃ俺が通れない!!
そして、ラジオからは愛知県内で竜巻がおこっただの、
今まさにすぐ目の前を流れる庄内川が警戒水位を越えようとしているなど、
ますます緊張感が漂ってきた。

そしてなんとか庄内川を渡り、それからまた1時間、
トータル約5時間掛けて帰ってきたのだが、これって以前終電に乗り遅れて、
名古屋駅から一宮まで歩いて帰った3時間半より時間がかかってる!!
そしてまさに家に辿り着く直前の、一宮市内の県道一宮大垣線の道路上には、
冠水した車が、20台以上そのまま動かなくなっていた。
明日は止むかなぁ・・・。


7/21 男!!ムツゴロウ
本日名古屋市内某所にて、このHPでもお馴染みの「三浦鯉登さん」と密会していた。
何故かと言えば、「鯉登さんが東京からお忍びで失踪してきて雲隠れしている」
と言う情報を事情通から入手した為だ。そして本日の目的はただ一つ、一緒に

「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」を見る為である!!

そう、以前にもHPに書いたが、ムツゴロウさんがロケ中に、
「ライオンに指を噛み千切られる」というハプニングが放送されたのである!!
そして放送を見た我々の感想は、ただただムツゴロウさんはすごいという事である。
ムツゴロウさんは、中指の第一関節から上を、食いちぎられたのだが、
「痛い~!!」などと叫ぶ事もなく、冷静にライオンから離れて治療に向かい、
何事もなかったかのように、帰ってきて、またそのライオンと対面したのである。
ライオンもさっきまではムツゴロウさんにじゃれていたのに、
今度は、ばつの悪そうな感じで、近づいては来ずに、じっと座っていました。
その姿を見てムツゴロウさんは、そのライオンを怒るどころか、

「あぁ、ライオンもわかってるんですねぇ、自分がした事を。
本当は私に近づきたいけれども、近寄れないんですねぇ・・・」

と、ライオンの気持ちを察して、許したのです。
さらには、自分の落度だったと、反省さえしているのです。
ライオンの気持ちが痛いほどムツゴロウさんにはわかったのでしょう、
その目には、涙さえ浮かんでいました。
我々は、その姿を見て、ムツゴロウさんに「男」を見ました。
こんなにスケールが大きな男がいたでしょうか?
自分の指を噛みきってしまったライオンさえ許す事が出来る男・・・。
これが日本なら、間違いなくこのライオンは、銃殺・薬殺です。
しかし彼は自分の事よりも、「ライオンを殺さないでくれ!」と頼んだというのです。

ムツゴロウさんと言えば、最近でこそギャグのように扱われていますが、
今回の放送を見て、「やっぱりすごい男だ!!」
と言う事を再認識いたしました。


6/30 夏の思い出、アイスコーヒー
鬱陶しい天気が続くが、あともう少しすれば海へ山へ川へと、
忙しくなる夏がやってくるのだが、そうなると今度は夏バテがやってくる。
そんな時は、古来より冷や麦やそうめんといった麺類を、
チュルチュルっと食べたいものだが、俺には苦い思い出がある・・・。

何年か前の事、その日も大変暑かった。
外から帰った俺は、喉がカラカラだった。
とにかくなにか冷えたものを飲んで、喉を潤したかったので、
靴も半脱ぎで冷蔵庫を開けると、いかにも飲んでくれと言わんばかりに、
1番手前に「ブレンディアイスコーヒー」が冷やしてあるのが目に入った。

「夏はやっぱりアイスコーヒーやねぇ~」

と、ガラスのコップに氷を入れて、喫茶店ばりにアイスコーヒーを完成させて、
しばし、氷が溶けるのを待つ。カランカランと涼しげにまわる氷のカケラたち。
そして開けっ放しの玄関から吹いてくるそよ風が、
俺を赤見3丁目から、一瞬「ここは、軽井沢?」と、リゾート気分にさせた。

「もう辛抱たまらん!!」と一気に俺はアイスコーヒーを飲み干し、
「かぁ~、うめぇ~!!」と腕で口を拭おうと思っていたのだが、なぜか俺は、
「プゥゥゥ~!!」っとグレートカブキばり、いやグレートムタばりに、
アイスコーヒーを吐き出してしまい、一気に軽井沢気分から、
赤見3丁目と言う現実に帰ってきてしまったのである。
それは何故か?

おばあちゃんに一言。
「余った麺つゆを、コーヒーボトルに入れるのはやめましょう」


5/24 謎の藤橋城完全版(前・後編と番外編)
こんにちは、管理人です。
毎週水曜日はバイト休みの日。こんな日はバイクでかっ飛ぶに限るぜ!!
という訳で、ツーリングに行ってまいりました。
一緒に行ったのは、劇団サラダの公演を、最初から全て観ていると言う、
とってもいい人(サラダ認定)N君です。
ちなみに彼の乗っているバイクは、ヤマハXTZ660テネレです。
どんなバイクかと言えば、ここで詳しく説明してもきっとわからないだろうから、
他のバイクと比べると、「ビューティフルライフのキムタク」が乗っている、
ヤマハのTW200と比べると、「TWが広末涼子なら、XTZは末広まきこ」
くらい違います。野球で言うと、松坂大輔と草野球のおっさんくらい違います。
月とスッポンと言う言葉がありますが、それよりもひどいです。

まあ、人のバイクをけなすのはこれくらいにして、
一体どこへ行ったのかと言えば、岐阜県は藤橋村まで行ったのです。
何でそんな所に行ったかって?ワインディングを走ろうにも、
奥美濃や飛騨地方に行くと、まだまだスキー客の車とバッティングしちゃうでしょ。
そこで、徳山ダムの建設などで何かと話題の、藤橋村に行ったのだ。

徳山ダムへ向かう、揖斐川沿いの国道303・417は、信号も無く、
道幅もあり中低速カーブを繰り返す、とても気持ちがいい道であった。
ダムの建設現場まで行こうと思っていた我々だったが、いきなり目の前に、
「国道417藤橋村から徳山ダムまで通行止め」と言う看板が現われた。
これにはちょっとショックだった。なんせ今日の目的は、
ダムの建設現場を見る事だったのだから。我々はバイクを止めてしばらく考えたが、
とにかく行ける所まで行ってみようと走り出した。

「春にはまだ少し肌寒い平日の昼下がり、しばし都会の喧騒を忘れる。
ファミレスもコンビニも喫茶店もない。あるのは青い空と、雪の残った山々と、
曲がりくねったワインディングロード・・・。」

俺はひょっとしたら、詩人かもしれない。いや、BGMがオールディーズなら
「わたせせいぞう」かもしれない。(現実は鼻歌でプッチモニ)
・・・とポエマーどころか、危ない妄想家一歩手前の俺を、
不意に現実に戻してくれるのは、砂利を運ぶ恐面のダンプの運ちゃんの顔だった。
それさえなければ、本当に最高のワインディングロードなのになぁ、
などと思いながら、ブラインドコーナーをクリアして、
アクセルをワイドオープンさせた瞬間、いきなり我々の視界が開けたかと思うと、
いきなりこんな山々の中には、全く相応しくないほどに、
人工的に光り輝く建造物が現われた。それは何か?

「城だった!!」

あまりにも、あまりにも突然その城は、我々の前にあらわれた。
「きれい」と言うには、あまりにもわざとらしく白く輝く壁。
そして、メッキメッキな、シャチホコ。
「山城」と言うには、あまりに目立つその外見。
学生時代勉強してなかった俺だが、藤橋に城があったなんて聞いた事が無いぞ。
これはどうやら、ダムバブルの臭いがするぜ!!

俺はバイクを止めると、友人Nに話し掛けた。
「N、行くか?」「おう!!」
二つ返事だった。と言うより、その他には行く所が無い何も無いと言うべきなのか?
予定には無かったが、いきなり城探検が始まったのだった。

つづく。



前回からのつづき
ツーリング先の岐阜県藤橋村にて、突然目の前に現れた謎の城「藤橋城」。
俺とN君は成り行きで城に行ってみる事になったのだが・・・。


・・・「おいN、藤橋に城があるなんて知ってたか?」「いや、しらん」
お互い27年も地元に住んでいながら、藤橋城などと言うものの存在を知らなかった。
この尾張・西美濃は城が多い事でも有名なのだが、俺の豊富な豆知識の中にも無い。
名古屋城を筆頭に、国宝である犬山城・小牧城・岐阜城・清洲城・大垣城・
墨俣城・・・と、こんなに城が立っている地域も珍しいであろう。

あたかも今年は関ケ原の合戦から400年で、NHK大河ドラマも葵三代で、
ちょうど関ケ原の合戦の最中と言う事もあり、この地方の城では、
軒並みイベント開催中である。俺はちょっと期待してしまった。
地理的に言って、「斎藤道三系の物や浅井・浅倉系の物でもないかな?」と思っていた。文献などには一切興味はないが、刀や鎧兜、火縄銃などにひどく興味があるのだ。
こう見えても俺は剣道2級の腕前だ。2段じゃないぞ2級だぞ。←(へなちょこ)

という事もあり、俺はちょっとわくわくしながら城に向かっていった。
がしかし、この城の入り口にはそんな飾りも、イベントをやっている気配すらない。
かと言って、ここまで来て帰る訳にもいかないので、
我々はいちまつの不安を抱きながら入場料500円を払った。
この投資が安いと出るか、高いと出るか、その答えはいきなり出た。
靴を脱ぎスリッパに履き替えて、順路に従い進もうと顔を上げた時、
いきなり俺の目に飛び込んできたのは、城と言うものからは、
全く想像もつかない物だった。それは何と、

「プラネタリュウム」だった!!

俺は自分の目を疑った。気を取り直してもう一度見てみてがプラネタリュウムだった。
まさか!!の展開だった。火曜サスペンス劇場で、保険金殺人の犯人が、
実は死んだ旦那の奥さんだった・・・そんなわかり切った「まさか!!」ではない。
人は本当に想像も出来ないような事に遭遇すると、本当にこう言うんです。
「まさか」と。俺も思わず言ったね、「まさか城の中にプラネタリュウムなんて」と。

「事実は小説より奇なり」とはよく言ったものだ。まるで外から見れば、
清洲城か岐阜城の様な佇まいで、1歩中に入ればそこはプラネタリュウム。
俺はどう理解したらいいのか困惑した。そりゃ俺は星も好きだが、
何も城の中に作らんでも・・・。と言うのが正直な感想だった。
「一粒で二度おいしい」という事の具現化かも?とも思ったし、
「歴史とロマン」とは、こう言う事を言うのだろうか?とも思った。

今から400年ほど前の血で血を洗う戦の遺産を目の当りにしながら、
星を見ながらファンタジーな甘い気分に浸る・・・もう「歴史とロマン」を飛び越えて
ミステリーと言うか、オカルトが入っているような気がしてきた。
そして係員の男が叫ぶ、「まもなくプラネタリュウムの上映が始まりまぁ~す。」と。
そんなにでかい声を出さなくても、客は俺達二人だと言うのに・・・。
その声には半分脅迫めいた物があった。「お前らさえ来なければ、
上映しなくてもすんだのに!!」と言う声が。

あろう事か、俺とN君は二人っきりの水入らずで、星空を眺める事になってしまった。
やはりロマンのロの字もないと俺は思った。100人は入れると思われる
プラネタリュウムに俺とN、もう帰りたい思いになったが、無常にも上映が
始まってしまった。まあいいか、俺は星見るの嫌いじゃないし・・・
と思ったのもつかの間、次は係員のナレーション攻撃が始まった。

「皆さん、こんにちは~!!」

皆さんって俺達2人しかいないじゃん!!しかもお約束の挨拶要求である。
無視しようにも、俺達しかいないし、今後のプラネタリュウムのプログラム進行に、
確執が残っても困ると思い、「こんにちわぁ~」と遠足の小学生のように、
返事をしてしまった。N君はしなかった、薄情者め。もうお前の様な奴とは、
一緒に見てやらないぞとばかりに、俺はN君の隣から少し離れた所に座り直した。

よくよく考えれば、2人の貸し切り状態なんだから、
隣り合って座らなくても、好きな所に座ればいいのである。
むしろ、男2人でプラネタリュウムに来て、隣り合って座る方が変である。
それこそロマンの意味がおかしい方向へ向いているではないか。
・・・この後バイクで走っている途中に、突然の大雨になってしまい、
山小屋へ逃げ込んだとする。服は濡れ、焚き木を燃やして乾かす間、
抱き合いながら寒さを凌ぐ俺とN・・・とても嫌な想像をしてしまった。

別に俺達はプラネタリュウムを見る為に来た訳ではないんだ!!
だから俺達は「モーホー」じゃないぞ!!と係員に言いたかったが、
こう言う事は言えば言うほど怪しまれるので、言わない事にした。

そしてプログラムは進む。お約束の今日の夜の星空と言う題であった。
「この明るい3つの星が並んでいるのが、オリオン座・・・」
と、説明してくれなくていいような星座の紹介から始まった。
折角だから、この星座なんだかわかります?とかいってクイズにしてくれるような、
アドリブを期待したのだが、会話のキャッチボールは最初の挨拶だけだった。

あぁ、早く進まないかなぁ・・・と言う気分になってきた瞬間、
俺の体は大きく揺れた。地震か?と思い、俺は立ち上がった!!・・・はずだった。
なのに体は椅子に座ったままで、立ち上がるかわりに目を開くと言う動作をした。
そして聞こえる、「おい、終わったぞ」と言うNの声。

「やってもうたぁ~!!」

と思っても、後の祭り。俺の記憶の中で、プラネタリュウムで見たものは、
「オリオン座」だけなのである。という事は、最初の1分で寝てしまったらしいのだ。
しかも、追い討ちを掛ける、

「お前のいびき、本当にうるさいな」

とおっしゃるN君。確かにこの喉の渇きは、いびきを掻いて寝た時特有の現象だ。
「ホモ」に間違われない様に、離れて座ったのが災いして、起してくれなかったのだ。
って言うか、寝るのはともかく、いびきを聞いたら起してくれよN!!
ますます、この男が薄情に思えてきた。
それよりもっと気になる事は、ナレーションしてた係員が出口に立っている事だった。
俺はものすごく気まずい気分で、目をあわせない様に横を通ったのだが、
「楽しんでいただけましたか?」と声を掛けられてしまった。
「はい、とても」と小声で答えた俺は、もう汚れちまった大人なのさ。
心の中では、「ごめんなさい」と謝ってたんだけどね。

とにかく、俺は少しでも早くこの場から離れたかったので、
他の展示物には目もくれずに、外に出た。
結局500円はものすごく高いものとなってしまった。
というよりは、「自らドブに捨てた」ようなものだった。
ちくしょう気分転換に何か飲むか。それにいびきを掻いたので、
喉が渇いてしょうがないや。とつぶやいてから、
俺は駐車場の脇にある自販機にたどり着いた。しかし俺は愕然としてしまった。
というよりは、早くも天罰が下ったのかと思った。何故なら自販機には、

「誠に勝手ながら、冬季間中販売を中止致します。来春又よろしく。店主」

の張り紙がしてあったのだ。しかも「来春又よろしく」って、
来年まで休むつもりか店主!!って自販機にツッコミ入れた俺だった。
とてもむなしいツッコミだった。そんなツッコミよりジュースが飲みたかった。
俺は悔やんだ、あの城の中にだったら、ジュースくらいあった物を・・・。
プラネタリュウムにも、自販機にも負けた俺だった。

「くそ~、本当に高くついたぜ500円!!暖かくなったら、
きっとリターンマッチに来るぜ藤橋村!!」
と心に決めた、俺だった。

おわり



(藤橋村番外地編1)

結局500円払って睡眠しただけと言う、お昼寝BOX状態の藤橋城を後にして、
我々はさっき来た道をまた引き返す事となった。
前にも書いた事だが、本当にこの国道417は気持ちよく走れるワインディングで、
ついつい飛ばし気味になってしまう。俺は嫌な事を忘れるように飛ばした。
そして、ふとバックミラーを見ると、そこにいるはずの友人Nの姿が見えなかった。
実はN君は最近大型二輪の免許を取って買い変えたばかりで、今のマシンXTZ660
(くどいようだが、TW200をガンダムとするなら、XTZは酸素欠乏症の親父)
にまだまだ慣れていないらしく、ぶっちぎってしまったようだ。
しょうがないなぁ~、待っててやるか。と俺はバイクのスピードを落として、
Nが追いつくのを待った。待つ事約30秒、バックミラーにNの姿が映ったが、
何やら様子がおかしい。ものすごく遅い。いくら慣れないバイクにしても遅すぎる。
一体どうした?故障か?・・・とよ~くミラーを見ると、
N君は、何やら背後霊に取り付かれているようだった!!いや違う、

「白バイにぴったりと張りつかれていたのだった!!」

フッフッフ、俺に対する薄情な行いに、天罰がお前にも下ったのだ!!
・・・と最初は喜んでみたものの、そのとばっちりで、俺まで時速40kmで
走らなければならないと言う事実に気づいた時、俺は本当にNの事が嫌いになった。
さっきまでものすごく気持ちよく走っていた国道417だが、
それは時速70~80kmくらいで走った時の事、40kmで走ると、
これが本当に同じ道か?と言うほど、つまらない。景色が止まって見えるのだ。

かつて野球の神様川上哲治が、「ボールが止まって見える」と言ったが、
そのボールは40kmくらいのボールだったのでは?と思えるほどだった。
そのスピードで我々は延々と走った。時速40kmのツーリング、
途中に信号も無ければ、脇道も、対向車もない。止まって見える景色に、
振り向けば白バイ・・・。何と言うつまらないツーリングなのだ!!
これなら、よっぽど車校のほうが、S字もクランクもあって楽しいじゃないか!!

俺は段々不愉快な気分になってきた。
全く、この村は無駄な事が多すぎる!!税金の無駄遣いだ!!
徳山ダムなんか要らないぞ!!環境破壊もいいとこだ!!ダム大無駄!!(回文)
それに何だあの訳が分からない城は!!歴史的価値はゼロじゃないか!!
おまけにこんな山奥に白バイなんか走らせやがって!!税金返せ!!
・・・と低所得で、住民税も払っていない男が、世相を切っていた。

そんな事でも考えながら走らなければ、退屈から逃れられなかったのだ。
俺の怒りは頂点に達しようとしていた。
そんな時だ、したくもない白バイとのランデブー走行を5kmくらいした時の事だ。
我々の視界がまたまた開けたかと思うと、またまた今度もダムマネー及び、
税金の無駄使いの臭いがする建物が現れた。その建物の名は、

「道の駅 星のふる里、ふじはし」・・・である。

まったくもって、今の俺の怒りを逆なでするようなネーミングだった。
無視して通り過ぎようとも思ったが、道の駅は、いろんな所でよく利用するし、
何より、このまま白バイと延々走るのが嫌だったので、俺達は道の駅に、
滑り込む様にして逃げ込み、白バイをやり過ごしたのだった。

「やれやれ、まだ全然走ってないけど、休憩するかN?」「ぉ・ぉぅ」

と、白バイにぴったりとくっ付かれていたNは、白髪が増えたのでは?
と思えるくらいに、疲れていた。普段からやましいから、こうなるのだと俺は思った。
そして俺は、先ほど藤橋城で、ジュースを飲みそこなった事を思い出した。
「おい、ジュースでも買いに行こうぜ!!」
と俺は明るくNを誘った。ちょうどうまい具合に、土産物屋らしきものがあるので、
そこならジュースもあるに違いない。俺は足取りも軽くその建物に向かっていった。

「ジュース飲んだら、駐車場でバイクに乗ってる写真取ろうぜN!!」
「おう、いいな、俺まだこのバイクの写真撮った事ないんだ」

と段々元気を取り戻してきた我々だった。
ふと空を見上げると、太陽が雲に陰り始めていた。
あたかもそれは、我々がまだまだこれから体験する事を暗示していたのかも知れない。

つづく


そして、藤橋村。

今まで散々な事しかなかった藤橋村だったが、
やっと落ち着けそうなところに来たと我々はホッとしていた。
心に余裕が出てくると、いろんな物が見えてくるものだ。
実際、ここについたばかりの時は気づかなかったが、
この道の駅にはいろんな建物があるのに気がついた。
一つは定番のお土産屋民芸品が売っている店。さらに、木彫りの民芸品の展示館と、
バーベキュウが出来るレストランみたいなのがあったが、平日で休みだった。

しょうがないので、まずはジュースを買うついでに、土産物からみる事にした。
さすがに山の村だけあって、椎茸だのヤマメだのきくらげだのが、売っていた。
がそんな物には目もくれずに、まずはジュースを探していた時である。
「おい玉腰、こっちに来てくれ!!」と中田が叫んだ。
「来てくれ」とはえらくなったものだ・・・と腹の中で思いつつ、
そっちの方へ行くと、なにやらガラスの瓶に入ったドリンクらしきものが
売っているではないか。やっと喉が潤うぜと思いつつ手にとってみると、
その瓶にはこう書かれていた。

「柿ネクタードリンク」

・・・桃ならまだしも、柿である。いくら柿が名物でも、せめて干し柿とか、
柿羊羹とかにしとけばいいのに、柿ネクターである。
メロンのキミドリ色やイチゴピンク色など、見るからにおいしそうな色とは全く異なる
わびさびのわかる大人の海老茶色のドリンクだ。
いわゆるJR東海のドン行列車の色だ。
とってもドロドロして、余計に喉が渇きそうだったので、隣の瓶に手を伸ばすと

「柿ラガー」

・・・爽快感が命のビールに、柿はねぇ~だろ!!今土産物として、
各地で脚光を浴びている、地ビールなのだが、このネーミングは?
せっかく星がよく見えるので有名なんだから、「星のふるさとビール」
とでも書いときゃ、もっと売れそうなのだが、
そこをあえてビールなので入っていないとわかっていながら、
もしかして、このビール柿が入ってるの?と誤解されそうなネーミング。
藤橋村の柿に掛ける情熱が伝わってきました。
もう次ぎはないだろうと思いつつ、隣の瓶を見ると、

「またたびビール」

・・・また出た地ビールシリーズ第2段。
今度は、またたびである。もう人を猫扱いである。
俺は飲み物をあきらめた。

結局何も買わずに出てきてしまった我々だった。
外に出ると、今度は木彫りの民芸品展示館のようなところに行ってみる事にした。
入り口に男の人2人と、女の人1人がお話の真っ最中であった。
最初何を喋っているのか全然わからなかった。愛知と岐阜のハーフの俺でも、
さすがにこんな山奥に来ると、言葉が全然違うからわからないやぁ~、
とその人達の横を通りすぎようとした時、

「コンニチワ、ワタシタチ タイカラ キマシタ」

と声を掛けられた。なるほど、そりゃわかんないよなぁ、タイ語だっんだ~
と、先ほどのお喋りの事を思いながら安堵していると、彼等は続けた。
「ワタシタチノ サクヒン ミテイッテクダサイ」
・・・何?私達の作品?と分けもわからず建物の中に入ると、そこは、

「スーパー オリエンタル エスニック ケチャワールド」だった!!

確かに木彫りの民芸品や彫刻はありました。
が、しかし我々の想像していた、竹で編んだ籠や観音様は一切なく、
かわりにあったのは、

「手が6本はえた神様」や
「キラキラの飾りのついたゾウ」や
「挙動不審な格好をした女の人の像」でした。

なんでも、この藤橋村はタイ王国の「○○○村」と友好都市提携を結んでいるらしく、
その交換留学生として、3人が藤橋村に来ていると、説明が張ってあった。
村名はややこしいので忘れたけど、ウッチャクサラナ~ン村とかそんな感じだった。
んで、この3人は日本文化を学びながら、タイの文化の紹介もしていたのだ。
と言う事は、きっとこの3人はタイへ帰った後、村の皆さんに日本の事を語るはずだ。

「え?日本?全然たいした事ないね。山ばっかりだし。雪ってのが降ってさぁ、
これが寒いんだ、やってられないよ。ビル?そんなもん建ってるわけないだろ・・・」

とか、語られたらどうしよう?
アフリカの一部で、日本は未だにチョンマゲ結ってると思っている人がいるように、
タイの一部では、「日本にはビルはない」と間違った知識が広まるのでは?
と、私は日本とタイの外交関係にひびが入るのではと心配したのだった。
しかし、ここでそんな事を心配してもしょうがない。
「もう好きにしてくれ藤橋村」となかば降伏したような気分だった。
そして、この民芸品展示館を後にして、駐車場へ戻ろうとした時、
我々はやっとも思いで、コカコーラ系の自販機が置いてあるのを発見したのだった!!

俺は本当に喉がからからだった。まよわず「アクエリアス」を買い、
一気に飲み干したのだった。「あぁ、生き返ったなぁ、N」と声を掛けると、
彼も同じくアクエリアスを一気に飲み干し、
プハァ~とオッサンの様なリアクションを返してきた。
「さて、出発するか」と気を取り直して、一宮へ向かおうとして、
お互い空缶を捨てようと、先ほどの自販機の所まで戻ってきた。
がしかし、いくら捜しても、ごみ箱が無いのだ。
「おかしいなぁ、何でないんだろう?」と俺は必死に探していると、
Nが呆然として立っていた。そして彼の視線の先には、
この様に書かれた看板が立っていた。

「ゴミは各自で持ち帰りましょう!!」

・・・だったら自販機なんか置くな!!
と本日2回目の、自販機にツッコミを入れてしまった。
もう何が出てきても驚かないと思っていた藤橋村だが、
最後の最後まで、本当にやってくれるよ。結局藤橋村でのお土産は、

「アクエリアスの空缶1個」・・・であった。

おわり。



・・・追伸

ゴールデンウィークに、この「道の駅 ほしのふるさと 藤橋」
を訪れた人の情報によると、GWの特別企画として、フリーマーケットが
開催されていたらしいのだが、売っていたのは、
「野菜と漬物とクワガタムシ(藤橋村で採れたオオクワガタ)」
だけだったらしいです。
さらに、民芸品展示館のタイ人3人は、地元に人との交流の為、
藤橋城にて、タイ特有のまるで挙動不審の人の様なダンスを、
踊り狂っていたらしいです。

もう、なんにも驚かないけどね。
そのフリーマーケットで、オオクワガタ買いたかったなぁ・・・。


5/22 寝ボケ話
おいっす、ゴホゴホ、玉です。
ちょっと芝居入ってましたが、そんな感じです。

風邪を早く治そうと、薬を飲んで寝たのはいいんだが、
その夜に俺は、腹痛を感じて目が覚めてしまった。
がしかし、薬のせいか猛烈に眠い。
しかし腹は痛い。でも眠い。でも腹も痛い。でもでも眠い。

そんな押し問答を、自分自身とする事数分。
27才にして、寝小便ならぬ寝うんこでもしたら、
えらい事になると思った俺は、トイレに行く事にした。
目は半分つぶったままなんとか俺はトイレについた。

だが普段夜にオシッコに起きる事はあっても、
うんこに起きる事など、ほとんど経験のない俺だ、
いつもの習慣と寝ボケのせいで、腹が痛い事など忘れて、
便座を男性オシッコモード(全開)にして、
パンツからチンOを丸出しにして、ボケェーと突っ立っていたのである。

・・・とここで話が終わっていたなら、
皆よく経験しているであろう、普通の寝ボケだ。
ここからがMr.寝ボケと異名を取る俺だ。

ふと、Oンポを握り締めながら我に帰った俺は、
ようやく自分のしている事のおかしさに気がついた。
「あれ?俺ってうんこしにトイレに来たんじゃなかったっけ?」と。

何となく腹の痛さも思い出してきた俺は、
パンツを脱ぎ捨てると、おもむろに便器に座ったのである。

「うわぁわぁわぁわぁ~!!」

夜の玉腰家に、悲鳴とも歓喜の声ともとれない、
力のない雄たけびが響いた。
そうです、事もあろうに寝ボケていた俺は、
便器のふたを全開にした事をすっかり忘れて、
そのまま座ってしまったのである!!!

ようやく完全に目が覚めた俺は、その間抜けな自分の姿に、
薄ら笑みさえ浮かべていたと言う。

だってさぁ~、便器にすっぽりお尻がはまっちゃってさぁ~、
しかもお尻の先の方が水に浸かっちゃって、ひんやりしてるんだよぉ~。
27才の大の男が、便器にはまっちゃってジタバタしてるんだよぉ~。
最初は何が起きたのか全然理解できなかったけど、
だんだんハッキリしていく意識の中で、

「あっ、俺って便器にはまってるのか?まさかな、そんな訳ないだろう。
いや待て、何だこの尻の冷たさは?そして目の前に見える、
ブラブラしている膝から下の足。ま・まさか?(ここで完全に目が覚める)
はまってるよぉ~俺ぇ~!!」

と、恐竜並の反応の遅さで気づいた俺だった。
その後当然のごとく俺はもう1度風呂に入ってから寝たと言う。

えっ?オチ?
お約束のようで申し訳ないが、
「腹が痛いのなんて、すっかり忘れました。」


5/22 カブトムシ
・・・何をそんなに怒っているのかと言えば、
最近よく、ラジオなんかで流れてくる、
「アイコ」とか言うやつの歌っている、
「カブトムシ」と言う曲である。

「どこがカブトムシじゃ!!」←(かなり激しいツッコミ)

バイトの時に、FMが流しっぱなしになっているのだが、
はじめこの曲が流れている時は全然気にしてなかったのだが、
ナビゲーターの人が、「アイコでカブトムシでした」
と言ったものだから、さぁ大変!!
「えぇ!!どんな歌だった?どんな歌だった?」
と仕事も上の空の状態でした。
その日はバイトが終わるとすぐにCDショップに飛びました。
しかも、試聴コーナーがあるCDショップです。
そしてついに「アイコのカブトムシ」を発見して聞いてみました。
「甘い臭いに~♪ ひかれた私は~♪ カブトムシ~♪」

「どこがカブトムシじゃ!!!!」←(もっと激しいツッコミ)

・・・だってさぁ、「甘い臭いに誘われた私」に対する比喩が、
「カブトムシ」って言われてもなぁ・・・納得いかないなぁ。
普通「カブトムシ」って言われたら、よっぽどマニアじゃない限り、
「角のあるオス」を想像するよでしょ?なのにこの曲では、
「カブトムシ」と比喩されるのは、女の子なんだよ!!
なんで女の子に「カブトムシ」?
もちろん「クワガタムシ」って歌われても、同じ理由で怒るけどね。
せめて、「カナブン」って歌っとけば、
オスかメスかわからなかったのにぃ~!!

えっ?そういう事じゃないって?
・・・あっ、そうかそうか、なるほど・なるほど。
私、少し早とちりしてました。
「カブトムシ」って言うもんだから、
てっきり、「甘い臭いで誘ったのは、クヌギの樹液」
とばかり考えていました。
・・・そんな訳ないですよね。
「甘い臭い」これも比喩と考えるのが普通でしょう。

では「甘い臭いに誘われた私」と言うのはどういう事か?
やはり、「甘い臭い」=「あなたの魅力」と考えて、
「魅力的なあなたにひかれた私」と考えるのが普通でしょう。
「クヌギの樹液の臭いにひかれた私」なんておかしいもんね。
そんな女いないもんね。いるかもしれないけど。←(いないって)

ちょっと脱線してしまったが、つまり、
「甘い臭い」=「あなたの魅力」=「女を引き付ける力」となる。
すなわちそれは、学術的には「フェロモン」と言う事になる。
では「魅力的なあなた」とはどういう事だろう?
それはすなわち、この曲では、
「魅力的なカブトムシ」と言う意味だ。
まあ、個人的な意見を言わせてもらえば、
「魅力的なカブトムシ」とは、体長は6cm以上で、
角と全長のバランスは、3:5で、
体色は限りなく赤に近い茶色であるが・・・、

そんなことは問題ではない!!←(熱く)

魅力的なんて言葉は、基準がない、あいまいな言葉だ。
とにかく、「私」にとって魅力的であればいいんだから。
人から見れば、どうしようもない人が魅力的かもしれないし、
メチャクチャカッコイイ人がいいのかもしれない。
「カブトムシ」で言えば、
カナブンに間違われるほど小さいやつがいいのかもしれないし、
角は短いが異常に体がでかいやつかもしれない
とにかく、「カブトムシたる私」を引き付ける魅力、
すなわち、「フェロモン」が出ていればいいのである。
そう考えると、この曲も納得できなくもない。

「たとえあなたが他の人からカッコ悪いと言われようが、
私はあなたはひかれてるんだから・・・」

こう聞こえなくもない。
何となく、今風な曲に聞こえてきただろう?
ちょっと「切ない感じ」さえ出てきているではないか。
これが同じ比喩でも「カブトムシ」じゃなくて、
「孔雀」だったりしてみろ!!
まるで女が「ホスト」にでもひかれてるみたいじゃないか!!
そう考えると、「カブトムシ」でよかったな、と思えてくる。
がしかし、ここまで力説しといてなんだが、
ひとつだけ、言いたい事がある。それはなにか?

「カブトムシでフェロモン出すのは、メスである!!!!」

・・・そう、「カブトムシ」の世界では、
オスがメスに引かれる事はあっても、
メスがオスに引かれる事は、ないのである!!

じゃあ一体「アイコ」は何を思って、
「カブトムシ」なんて曲名をつけたのであろう?
まったくの謎である。
がしかし、これだけははっきりと言える。

「どこがカブトムシじゃ!!!!!!」


5/21 サラダ的スターボーリング
皆様2日ぶりです、玉腰です。
別にレスをサボっていた訳ではありません。突然ではありますが、東京からサラダのスーパーバイザー(と言う名の受け付け)ハクちゃんが名古屋にやってきたので、ティナさんの家で歓迎会を開いていた所、その情報を聞きつけた、この掲示板ではお馴染みの、 海山町の金城武(大うそ)なごやんさんが、急遽やって来ると言う事態に、思わず2日連ちゃんの宴会となってしまい、家に帰って来れなかったのだ。と言う事でその時の模様を少しだけ紹介。

まあ、なごさんが少しだけ書いているが、俺・なごやん・ティナさん・はくちゃんと言う4人のメンバーが揃ったので、「何をする?」と言う事になったのだが、当初麻雀がしたいと思っていたのだが、「賭ける図書券がない」と言う事に気づきボツ(時事ネタ)。
それで、ボーリングに行こうと言う事になったのだが、その昔・・・と言っても大学時代、ボーリングサークル「ゴロゴロ」と言う団体を勝手に作っていたほど、俺達はボーリング好きだったのだ。久々に腕が鳴るぜ!!と臨んだのはいいが、約1年ぶりのボーリング、皆のアベレージは120くらいと、かなり低いレベルで接戦が繰り広げられた!!

俺とハク、ティナとなごと言うコンビでチームバトルしていたのだが、
勝負は10フレまでもつれて、先行の玉チームが256点で終了し、ティナチームの1人目なごが127点で終了、ティナさんが9フレで112点を出していたので、最終投球で18点以上出せばティナチームの勝利と言う、状態にもつれ込んだ。
俺とハクは、「いや~ティナさんおいしい場面だなぁ~」「これだから主人公は・・・」などとプレッシャー攻撃。なごさんも、「リラックスリラックス」とティナさんを落ち着かせようと声を掛けていたが、これがどう見ても逆効果で、さらにティナさんにプレッシャーをかけていた!! がしかし、そこはサラダの看板役者、プレッシャーをはねのけて見事にまずはスペアをとり122点で合計249点となった。そしていよいよラスト、10ピンのうち8ピンを倒せば勝利と言う所までたどり着いたティナ兄ィ。「ようし、決めるぜ!!」と全身全霊をかけて投球したボールは、大魔人佐々木バリの豪速球となりピンに向かう!! 「やったか?」誰しもそう思った。「グゥワァラグゥワァラガキ~ン」とピンがはじけ飛び、見事ティナさんチームの逆転勝利!!

・・・と思ったティナさんファンよ、現実はそう甘くないぞ、「コキッ」と言う音と共に倒れたピンは、わずか1本であった。
おわり。


5/12 ジャンボ・鶴田
最近どうも不幸が多いのだが、まさかあの人までも・・・。
もうご存知かと思いますが、ジャンボ鶴田さんがお亡くなりになりました。
あたかも、ジャイアント馬場さんを追いかける様にして・・・。
あなたの、ルー・テーズを超えたと言われたバックドロップは本当にすごかった。
相手を持ち上げて、軽くひねりながら垂直に後頭部から落下させる様は、
見ていて恐いほどでした。そんな殺人技を1回ではなく、2回3回と連続して
後輩レスラーに見舞う姿は鬼と呼ばれて、あなたはそれを喜んでいるようでした。
若い者には負けない、その凄まじき執念は、見るものに感動を与えました。
もう2度とあなたのジャンピングニーパットも、ジャンボラリアットも、
もちろんバックドロップも、さらには、オー!!も観られないのですね・・・。
天国で、馬場さんともう1度タッグを組んで、後から来る猛者どもを、
軽くひねってやって下さい。ありがとう、そして・・・さようなら。


4/21 ゾンビが出てきてコンニチハ。


こんちは、管理人っす。
今俺は猛烈に足が痛い。なぜか?話せば長くなります・・・
それは昨日の夜の事、久しぶりに恐い夢を見ていました。
荒れ果てた街の中で、ゾンビに追いかけまわされていたのです。
まさにバイオハザード状態。俺がクリアしていないのが原因なのか、
全然ゾンビどもを攻撃できないのです。仕方なく逃げに逃げて、
やっと逃げ切れたと思ったその時、足元を見ると、
しつこい1匹のゾンビが足にからみついているではありませんか!!
それまで、逃げる事しかしていなかった俺だったのですが、
ここぞとばかりに、思いっきりこのゾンビを、「ドガッ!!」と蹴飛ばしたのです。
ものすごく、いい蹴りでした。夢なのに感触もありました。
んっ?何故感触が・・・と思っていると、段々痛さが込み上げてきました。
「痛ぁ~!!」と飛び起きてみると、俺右足の向うずねは、
見事に、座敷の大きな机の脚を捕らえていました。
現在俺の右足は、ガンガンにはれています。しかし問題は、
こんな夢を見たのが2度目で、寝ぼけて机を蹴ったのも2度目と言う事です。
全く同じシチュエーションだ。・・・進歩が無いなぁ。
次ぎこそは夢と気づいて、蹴るのはよそう。


3/15 ドラえもん電報(前・後編)
こんちは、管理人です。
4つ下の書き込みにもあるように、予告通りにドラえもん電報を後輩の結婚式に送ったのだが、ただ送ったのでは芸が無い。そこで俺はドラえもんになりきって文面を考える事にしたのだが、まさかあんな修羅場になるとは・・・。

電報の文面は電話で頼んだのだが、はっきり言って「電報のお姉さんとの戦い」だった。「ぐ~ふ~ふ~、僕ドラえもん。真亮さん智子さん、ご結婚おめでとう・・・・」と言う文を考えたのはいいが、これを電話の向こうのお姉さんに、喋って伝えなければならない事に全然気がつかなかったのだ!! 「では文面はどう致しますか?」と、ものすごく機械的に聞いてきたお姉さんに向かって、俺はこの文を一体どう伝えればいいのだ?と一瞬ひるんでしまった。がしかし、俺も芸人のはしくれ(なのか?)ならばする事はただ一つだ、それにその方がお姉さんにニュアンスも伝わるに違いないと思った俺は、電報のお姉さんに向かって、得意のドラえもんボイスで思いっきり、

「ぐぅ~ふぅ~ふぅ~、ぼぉくドラえもんでぇす。・・・」

と、ぶちかましたのだ!!一瞬の静寂が2人の間に流れた。その次の瞬間お姉さんが、
「クッ」と、明らかに笑いをかみ殺したようなうめき声を上げた。「勝った!!」と別に勝負をしている訳でもないのに、俺は思わず小躍りでもしたい気分だった。がしかし敵も百戦錬磨の電報お姉さん。すぐさま反撃に転じたのだ。

「お客様、ぐふふふの『ふ』の字の数はおいくつでしょうか?」

と、努めて冷静に聞き返してきたのだ!!「え?えぇ?ぐふふのふの数ですか?」俺は狼狽していた。俺にとって全く経験もした事の無いような未体験ゾーンのツッコミだった!!今までドラエモンのモノマネは、数限りなくやってきたのだが、こんなクールなツッコミをするやつには、いまだかつてお目にかかった事がなかった。 まるで、内山田ひろしとクールファイブだ!!(わからない人は、お父さんに聞いてみよう)

「え~と、ぐふふふで、ふふふだから、・・・3つです」

と、さっき自信満々で言い放った自分の言葉を、何故こんなに冷静にかみ砕いて、
しかも『ふ』の数を数えなきゃならないのか?
と俺が気づくのは、電話を切ってしばらくしてからの事である。
後編へ続く。



前回のあらすじ・・・どらえもん電報を送ろうとして、思わず電報のお姉さんに、「ドラえもんのモノマネ」を披露してしまった俺だったが、その反応は冷たいものだった。

「お客様、ぐふふふの『ふ』の字の数はおいくつでしょうか?」
「え~と、ぐふふふで、ふふふだから、・・・3つです」

・・・思えば、お姉さんの冷静な対応(って言うかお仕事モード)に思わず素に戻って返答してしまったこの時点で、もはや俺は相手の術中にはまってしまっていたのかもしれない。
はっ!!いかんいかん。さっきの勢いはどこへ行ってしまったのだ!?と自分に言い聞かす間もなく、お姉さんの次の矢はすでに飛んできていた。

「あのう、ドラえもんは『ドラエ』がカタカナで、『もん』がひらがなでしたで良かったしょうか?」

「えぇっ?ちょ、ちょっと待って下さい!?」

またまた、未体験ゾーンツッコミだった。俺はさっきの動揺がまだ収まっていなかったのか、絶対の自信を持っていたドラえもんネタに関して、疑心暗疑に陥っていた。
「ドラエ」がカタカナで「もん」がひらがなか?それとも、「ドラ」がカタカナで「えもん」がひらがなか?もう何が何だか判らない状態だった。ただ一つ言える事は、「どラエモン」ではないと言う事だけだった。

「あ~ぁ、こんな時にドラえもんがいたらなぁ・・・」

と、真剣にそう思ってしまった。もしもドラえもんがいたら、きっと秘密道具の「ひらがなカタカナ判別機」とか出してくれて、1発で解決してくれるだろうに・・・。それ以前に「どこでもドア」で、結婚式会場に直接行けるじゃん!!と自分の妄想にツッコミを入れてしまったほどだった。 まさに錯乱状態。がしかし、そんな俺の記憶の中におぼろげながらドラえもんの名前の秘密に関する豆知識がよみがえってきた。

「ドラえもんは、ドラネコのドラと、日本古来の、~衛門、例えば新衛門など、のえもんをくっつけて出来た名前なんだよ・・・(小学校の友人G君談)」

そうだ、そうだよ。だから「ドラ」はカタカナで、「えもん」はひらがなだよ!!
俺は喪失しかかっていた自信を一気に回復させた。そして俺は電話の向こうのお姉さんに自信満々で指摘した。

「いえ、『ドラ』がカタカナで、『えもん』がひらがなです!!」・・・と。

「勝った!!」と相変わらず勝負でもないのに、俺はそう思った。相手の間違いを指摘し、正確な答えを言い切る。これほどの完全勝利があろうか?と自画自賛だった。
相手も素直に、「失礼致しました」とわびを入れた。思わず小躍りどころか、嬉しさのあまりに、チビリそうになった。・・・がそれはガマンした。これで、後輩達もいい結婚式になるに違いないと想像していた。がしかし、この隙この瞬間を待っていたかのようにお姉さんはこう言った。「では、内容をご確認致します」と。
そして彼女は先ほどの俺の感情たっぷりのドラえもんボイスとは正反対な、努めて無機質に冷静に、それでいて正確な活舌とアクセントで、大真面目に、

「ぐふふふ、僕ドラえもん。真亮さん智子さん、ご結婚おめでとう。・・・」

と、全てを棒読みで読み切ったのだ!!
もう、俺は笑えてしょうがなかった。「は、はい、そ、それでお願いします」と答えるのが精一杯だった。もちろんお姉さんが俺を笑わそうなどと考えている訳も無いのだが、
相手が真剣に言えば言うほど、笑えて来てしまう。例えば、もし西部警察の大門団長が、あの格好であのサングラスを外しながら、「こんにちは、僕ドラえもんです」と言ったらどうだろう?あぁ、想像しただけで笑えてきてしまう!!

「やられたな」俺はそうつぶやきながら、受話器をそっと置いた。笑わそうと思った相手に、逆に笑わされる。何と言う不甲斐なさ。ギャガーにとってこれほど屈辱的な事はない。がしかし、これが現実なのだ。俺は彼女には感謝すべきであろう。何しろ、新しいツッコミのスタイルと、笑いの可能性を見せてくれたのだから。 この借りは、来月16日に地元の友人の結婚式に送る電報で取らせてもらう事にしよう。だがこの事実は消えない。

玉腰、敗れる!!

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